金工

 どんな仕事?

鋳金、鍛金などの加工技術を駆使し、茶釜や酒器を制作

茶釜や鉄瓶、食器、酒器、花器にくわえて、現代的なジュエリーなどの装飾品をつくるのが金工の仕事です。型に金属を流し込み製品を作る「鋳金」、一枚の金属をたたいて型を作る「鍛金」、鋳金や鍛金に装飾を施す「彫金」。さらには、最終工程で行う、漆や薬品、塗料を利用する着色方法のほか、金属を酸化させることで発色させる技法など、多彩な技術が必要で、まさに「職人」といえる仕事でもあります。伝統の意匠だけではなく、現代の感性にふさわしいデザインも求められます。

 こんな人に目指してほしい

金属加工や彫刻に興味のある方に挑戦して欲しい仕事

金工は、材料となる金属の持つ特質を生かすことに重きを置くため、金属に対する十分な知識がなくてはなりません。また、硬い金属を相手にするため、気力・体力も必要。加工時にはたしかな技術が求められます。また、一人前になれば、オーダーメイドの作品製作依頼も舞い込むことから、さまざまなデザインを創造しなくてはなりません。ですので、金工の世界にだけ留まるのではなく、「常に新たな刺激を求めて異なる世界に飛び込む」といったアグレッシブな姿勢も大切となります。もちろん、製作に対する意欲や研究心といった職人になくてはならない精神も必要不可欠です。

 金工への道

工房や職人に直接弟子入り。
10年の修行期間を経て一人前に

金属製品を扱う工房や職人に弟子入りするのが一般的で、学歴は特に関係ありません。ただ、金工の技術を学べる高校や専門学校、美術・芸術系の大学で基本技術を習得しておけば、弟子入り後も比較的スムーズに作業することが出来ることでしょう。また、就業時に人的ネットワーク等を活かせることから、情報収集の面においても有利といえます。就業後は主に先輩職人のサポートに回ることも多く、一人前になるには約10年の修行期間が必要ともいわれています。

この職人がつくるモノ・コト 茶釜 食器 ジュエリー
このワザに関わる資格 鋳造技能士、金属溶解技能士
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